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伊藤 均
日本食品工業学会誌, 38(1), p.72 - 77, 1991/01
食品中の微生物を殺菌する方法として加熱処理が行われてきた。しかし、加熱法の欠点は食品内部までの均一温度処理が困難であり、生鮮食品に適用できないことである。また耐熱性菌の殺菌には120C以上の高温処理が必要で栄養成分等の損失も著しい。加熱以外の物理的殺菌法として紫外線と放射線処理法がある。オゾン殺菌も強力な酸化力を利用する点で物理的処理法に類似している。このうち紫外線とオゾンは食品表面および粉末食品、液状食品の殺菌に利用でき、放射線処理法は放射線の種類により食品表面だけでなく包装食品、冷凍食品の殺菌まで巾広く適用できる。これらの殺菌法は殺菌機構が類似しておりDNAが損傷を受けやすい点とか酸化作用を受けやすい点、処理後に有害物質が残留しない点が共通している。一方、装置の簡便さからは紫外線、オゾン法がすぐれ、透過力からは放射線処理法が最もすぐれている。
金子 信忠*; 伊藤 均; 石垣 功
日本食品工業学会誌, 38(11), p.1025 - 1032, 1991/00
7種の香辛料について5から80kGyの線量で線を照射した。各香辛料中の脂質に対する照射の影響は過酸化物価、ヨウ素価、酸価及びガスクロマトグラフィーによってしらべた。その結果、各香辛料中の過酸化物価は照射による影響は少く、ナツメッグで他の香辛料より過酸化物価の増加が著しかったのは脂質含量が高いためと思われる。ヨウ素価及び酸価の変化も過酸化物価と相関性があった。脂質のGC分析の結果では50kGy照射しても成分変化は全く検出することができなかった。精油成分についてもヘッドスペースガスクロとGC-MSで分析したが、照射による成分組成の変化は認められず、炭化水素及び含酸素化合物に分画した後のガスクロ分析でも成分変化は検出できなかった。一方、加熱殺菌されたクローブでは低沸点化合物の減少が明確に認められた。
伊藤 均; M.R.Awang*; 久米 民和; 石垣 功
日本食品工業学会誌, 36(8), p.643 - 646, 1989/08
バガスに無機窒素源等の培養液を添加し、10kGy、のガンマ線で殺菌後、セルロース分解糸状菌類による家畜用飼料としての粗繊維分解性を比較した。アルカリ無処理バガスの場合はPleurotus ostreatusやCoprinus cinereus Verticilliumなどの糸状菌により、1ケ月培養で粗繊維の25~40%が分解された。
伊藤 均; 飯塚 廣*; 佐藤 友太郎*
日本食品工業学会誌, 29, p.423 - 425, 1982/00
水分含有量13.0~14.0%の低水分含量玄米に20および30kradの殺虫に必要なガンマー線を照射して、クラフト紙袋中で夏期3ヶ月間貯蔵したところ、非照射区では変敗糸状菌のAspergillus等が著しく検出されるようになった。一方、殺虫線量照射区では糸状菌検出率が明らかに少なかった。玄米の発芽率も非照射区では17~47%に減少したが、照射区では55~99%に保たれていた。この原因として貯蔵中の糸状菌および虫発生の抑制、放射線による発芽刺激効果などが考えられる。
久米 民和; 武久 正昭
日本食品工業学会誌, 29(12), p.730 - 732, 1982/00
食品や畜産業廃水からタンパク質を回収し飼料化することを目的として、キトサンによるタンパク質回収効果と放射線照射効果について検討した。食肉市場で得られた血液廃液の凝集に対するキトサンの最適濃度は6~810%であり、照射した廃液では凝集促進効果が認められた。キトサンにより回収した血液廃液凝集物や血粉の放射線による殺菌効果を検討した結果、総菌数は1.5~2.0Mrad、大腸菌群は0.2~0.5Mradの線量で検出限界以下となった。また、馬鈴薯澱粉廃液中の懸濁物の凝集のためのキトサン最適濃度は0.8~1.010%であった。廃液中の水溶性タンパク質に対するキトサンの凝集効果は僅かであったが、3Mrad程度の照射により大部分の可溶性タンパク質を回収することが可能となった。
伊藤 均; E.G.Siagian*
日本食品工業学会誌, 26(8), p.342 - 345, 1979/00
揚げかまぼこのガンマー線照射による貯蔵期間延長を目的として10Cにおける貯蔵効果とミクロフローラの変化について検討した。供試品はKセロハンで窒素ガス置換包装を行った。非照射品は3~6日貯蔵で1g中の菌数が10~10個に達し、MicrococcusやMA菌、乳酸菌、酵母菌、糸状菌などが増殖してきた。一方、300krad照射すると酵母菌のみが増殖してきたが、生育がゆるやかなため1g中の菌数が10個に達するのに約20日要した。各分離株の放射線感受性をしらべたところ、灰黒色の糸状菌Spicariaが著しい放射線抵抗性を示した。食味に対するガンマー線照射の影響は500kradでもほとんど認められなかった。
伊藤 均; 飯塚 広*
日本食品工業学会誌, 25(1), p.14 - 21, 1978/01
ガンマー線照射によるリテーな成形かまぼこの変敗菌抑制を目的として各温度におけるミクロフローラと貯蔵効果を検討し、以下の結果を得た。かまぼこの変敗菌は20C貯蔵ではB.subtilisとB.pumilusが中心であり、10CではB.pumilus,B.megaterium,B.cereus,Pseudomonas,酵母菌などが増殖してきた。5CではPsevdomonas,Brevibacterium,Aeromonasがわずかに増殖してきた。かまぼこにガンマー線を300~450krad照射した場合に残存が認められるのはBacillusと酵母菌であるが、照射によるかまぼこの変敗菌抑制効果は明確に認められた。すなわち、10Cにおいては非照射品の2倍、約20~30日、貯蔵期間が延長された。
久米 民和; 青木 章平; 佐藤 友太郎*
日本食品工業学会誌, 25(1), p.29 - 35, 1978/01
ウィンナーソーセージ(V.S)に1.0Mradまでの線を照射したときの色の変化について検討した。この結果、V.Sは照射により退色し、特に赤色色素成分が減少することが認められた。また,照射時に存在する酸素量が多いほど退色が著しくなる傾向が認められた。官能検査の結果、99%の信頼度で非照射試料との間に有意差が認められる線量は、市販V.Sの場合窒素置換で1.0Mrad(95%の信頼度では0.5Mrad)、空気封入で0.5Mradであり、酸素置換では0.3Mradですでに有意差が認められた。一方特定総合研究用の特性V.Sの場合は市販V.Sより退色し難く、窒素置換では1.0Mradまで有意差は認められず、市販包装状態(窒素気流中で包装)では1.0Mrad、空気封入では0.3Mradで有意差が認められた。また、照射V.Sの抽出色素成分の540nmおよび340nmにおける吸光度変化等から、呈色基であるニトロソヘム化合物の減少およびヘム部分のポリフィリン核の開裂が生じていることが推定された。
渡辺 宏; 青木 章平; 佐藤 友太郎*
日本食品工業学会誌, 24(2), p.59 - 64, 1977/02
電子線エネルギーやビーム電流、および照射前後の加熱処理などが果皮の褐度化や殺菌効果に及ぼす影響について調べ、カビや褐度の発生を抑えて温州ミカンを貯蔵するための条件を検討した。果皮の褐度化は電子線エネルギーが低いほど少なく、0.2MeVでは非照射と変わらなかった。前報での線量測定の結果から、果皮の褐度化は果皮だけに吸収された線量に依存し、果実全体に吸収された線量には依存しないことを明らかとした。また殺菌効果は0.5MeVで最も大きく、エネルギーが高くなるにつれて逆にカビの発生率は増加した。ビーム電流を変えて間接的に線量率効果を調べた結果、褐度発生には影響がみられないが、殺菌効果は電流が大きいほど、大きくなった。照射前後の加熱処理は無処理の場合よりも褐度やカビの発生を増加させた。したがってカビや褐度を抑えて貯蔵するには、比較的大きなビーム電流で0.5MeVで照射することが望ましく、また照射前後のミカンの品温を一定にする必要があると思われる。
久米 民和; 橘 宏行; 青木 章平; 佐藤 友太郎*
日本食品工業学会誌, 24(2), p.72 - 76, 1977/02
貯蔵期間の延長を目的としたかまぼこの線照射処理に関する研究が進められている。本実験では、かまぼこのパッケージ照射実用化のための照射条件を明らかにするため、パッケージ内かまぼこ中の吸収線量分布と線量均一度について検討した。パッケージとしては市場流通に用いられている142738cmのダンボール箱を用い、線量計としては鉄線量計を用いた。かまぼこによる吸収線量減衰率は210、510、110rad/hrの各線量率でほぼ一致した結果が得られた。厚さ14cmのパッケージを用い、310rad/hrの線量率で反転照射したときのパッケージ内の奥行方向の線量均一度は1.16であった。高さ方向の空間の線量均一度は1.11であり、全体の線量均一度はこれらの値から近似的に1.29と求められた。包装紙・板付のままかまぼこを照射した場合には、線量均一度は1.12と小さい値が得られた。安全性試験用のかまぼこを用いて、かまぼこによる吸収線量減衰率から求めた線量均一度の計算値は実測値とよく一致した。
久米 民和; 橘 宏行; 青木 章平; 梅田 圭司*; 佐藤 友太郎*
日本食品工業学会誌, 24(1), p.37 - 40, 1977/01
実用規模で大量のタマネギを線照射処理する際に必要となる発芽防止必要最低線量および線量率効果の有無について検討した。試料としては「札幌黄」を用い、吸収線量のバラツキを抑えた状態(2%程度)で照射し、照射後室温で収穫後8か月までの貯蔵実験を行なった。2~5krad照射区では顕著な発芽防止効果が認められたのに対し、0.5および1krad照射では不十分な抑制効果しか認められなかったことから、発芽防止必要最低線量は2kradであると考えられた。また、実用照射時に使用可能であると考えられる510~110rad/hrの線量率範囲では、線量率が異なっても発芽率に顕著な差は認められず、線量率効果はほとんどないと考えられた。
渡辺 宏; 橘 宏行; 青木 章平; 佐藤 友太郎*
日本食品工業学会誌, 24(1), p.31 - 36, 1977/01
電子線照射による殺菌効果やミカンの生理的変化を理解するための基礎として、照射したミカン表面の線量分布をCTAを用いて測定し、さらにミカン表面を均一に照射するための条件について検討した。電子線のエネルギーが高い程、ミカン赤道の線量は増加した。これは反転することにより両面から同線量照射したためであるが、0.5MeV以下のエネルギーではこの線量増加はみられなかった。表面線量分布に与える散乱線の影響は0.2MeVで照射した場合に観察されたが散乱線の寄与はあまり大きくなく、線量均一性に最も大きく影響する要因は、電子線のミカンへの入射角度であった。コンベア上の照射領域全体を考えると、試料全体の線量均一性は、空間線量分布と電子線の入射角度によって最も影響された。これらの結果を含め、ミカンを大量に照射する場合の線量均一性に関係する諸条件について考察した。
伊藤 均; 佐藤 友太郎*
日本食品工業学会誌, 23(11), p.537 - 543, 1976/11
凍結されたトロロイモ汁中の大腸菌群の数は、1g中10~300個検出された。総菌数も410~510個と非常に多く、分離された大腸菌群はEscherichia coliおよびIntermediate typeであり、そのほかアリゾナ類似菌やProteusも検出され、厚生省の細菌学的な規格に適さなかった。この大腸菌群やサルモネラ菌など腸内細菌群を検出限界以下に減菌するためには150~200kradの線量が必要であり、衛生的に完全な殺菌線量300~500kradと推定された。しかし、照射による粘度低下は凍結下での照射でも意外に大きく、非ニュートン粘性指数で現した相対粘度は線量の増加と共に急激に減少した。この粘度低下は食味に大きな影響を与えるため、食味の上からなんとか受け入れられる線量は200kradが限界と思われる。したがって、冷凍トロロイモ汁に適用できる殺菌線量は150~200kradが適当であろう。なお、本研究は冷凍食品の殺菌の一例として行なったものである
青木 章平; 渡辺 宏; 佐藤 友太郎*; 星 龍夫; 田中 進; 高野 博幸*; 梅田 圭司*
日本食品工業学会誌, 23(7), p.283 - 287, 1976/07
高崎研究所で設計、製作したサイロ型中規模米麦照射装置を用い、米について実際に殺虫試験および照射米の官能検査を行なった。本装置は棒状のC-60線源(277/Ci)の周囲に同心円状に3つの照射領域を有し、線量の調節は、米麦の流速を各領域ごとに仕切弁で制御することにより行なう構造となっている。試料米には46年群馬県産「日本睛」玄米を用い、線量は8~21kradとした。殺虫試験ではコクゾウの成虫およびカルチャーを各照射領域に混入して照射した。成虫はいずれの領域のものも、照射後7日間で約85%、21日後でほとんど完全に死滅した。また、卵、幼虫、蛹からの成虫羽化は認められなかった。官能検査では大量に照射した玄米のなかから一部を精白して試料とした。照射米は照射直後において粘りについて5%の危険率の下に、非照射米より若干劣っていたが、3ヵ月貯蔵後では試験項目すべてにわたって有意差は認められなかった。
渡辺 宏; 青木 章平; 佐藤 友太郎*
日本食品工業学会誌, 23(7), p.300 - 305, 1976/07
温州ミカンの放射線殺菌のための線質を選定する目的で、線および電子線で照射したミカンの風味の変化と、線照射したミカンの貯蔵性について検討した。線で50krad照射したミカンは照射直後にoff-flavorを生じるが、4C7日間貯蔵すれば、非照射試料との間で有意差は認められなかった。また200krad照射しても貯蔵中にoff-fravorが減少する傾向がみられた。電子線では逆に甘味が増し、非照射よりも高い評価を与えた。カビの発生を抑制できる線量は200kradであり、3C貯蔵で3ヶ月間はカビの発生はみられない。しかし低温貯蔵中でも照射によって表皮の褐変発生率は増加し、線量に依存した。低温貯蔵後室温に移すと200krad線照射したミカンではカビや褐変の発生が増加し、さらに組織の軟化や萎縮が著しく、食用に絶えない程品質が劣化した。低温貯蔵後の室温貯蔵中での著しい品質の低下と、低温貯蔵中での褐変の発生を考えると、温州ミカンの殺菌には線照射は適用できない。
久米 民和; 青木 章平; 伊藤 均; 渡辺 宏; 佐藤 友太郎*
日本食品工業学会誌, 22(12), p.577 - 581, 1975/12
203030cmのpackageにウィンナーソーセージを詰めて(平均密度0.27g/cm)、線を照射したときのpackage内の吸収線量分布を鉄線量計およびPMMAを用いて測定し、package irradiationにより大量の試料を均一に照射するための諸条件の検討を行なった。線源と平行方向における吸収線量は線源の中心線付近ではほぼ均一であった。線量率510R/hrの位置における高さ方向のDmax/Dminは1.10であり、空間のDmax/Dmin1.11とほぼ一致した。この結果から高さ方向の線量不均一性には空間の線量分布がそのまま影響していると考えられるので、線源の比放射能分布や高さをかえるあるいはpackageの高さを低くすることにより高さ方向の線量不均一性を小さくすることができると考えられた。深さ方向に関しては大線源を用いて低線量率で照射することにより均一性をよくすることができ、140,000Ciの線源を用いて1.710R/hrの位置で反転照射した場合、Dmax/Dmin1.13すなわち6%程度の線量均一度で照射可能であった。
亀山 研二; 高野 博幸*; 梅田 圭司*; 青木 章平
日本食品工業学会誌, 22(9), p.454 - 457, 1975/09
放射線によるタマネギの発芽防止研究が進められており、近い将来馬鈴薯についで許可となり、実用プラントの設計が行なわれると期待される。そこで士幌馬鈴薯照射施設により、実用化のための参考データを得るため、大型コンテナでタマネギを照射した場合について線量分布を測定し、線量均一度,必要線源量,照射処理能力等について検討した。両面照射した場合の線量均一度は線源とコンテナとの距離3.5mで2.70,4.5mで2.34,5.5mで2.19であった。タマネギの許可最高線量を10krad,最低必要線量を3kradとすれば線量均一度は3.3となるので上記いずれの場合でもこの範囲内での照射ができることとなる。また、線源とコンテナとの距離5.5mという現在のコンベアを用いた場合について計算した結果、月1万トンのタマネギを処理するにはCo 174kCiを必要とすることがわかった。
伊藤 均; 佐藤 友太郎*
日本食品工業学会誌, 22(8), p.401 - 407, 1975/08
食用菌等のキノコ類の人工栽培には,鋸屑と米麹その他の栄養素を混合・調整した培養基を用いている。しかしこれらの人工培養基は2~6時間の加熱殺菌を要する。そこで著者らは放射線処理法によるヒラタケの栽培とオガクズ培養基中のミクロフローラの変動について検討してみた。すなわち,非照射区の培養基ではキノコ菌系の育成は認められなかったのに対し、0.5,1.0,2.0Mradの各照射区では菌系の育成は活発だった。そして菌系が基質全面をおおうのに20~22日ですみ,加熱処理法の25~30日に対し明らかに生長が良好だった。オガクズ培養基の主要変敗菌はCitrobacterとFusariumだったが0.5Mradの線量で完全に殺菌され,生き残ったBacillusや酵母菌などの培養基中での増殖はキノコ菌系の育成に阻害作用を示さなかった。
渡辺 宏; 久米 民和; 伊藤 均; 青木 章平; 佐藤 友太郎*
日本食品工業学会誌, 22(2), p.71 - 77, 1975/02
放射線によるウィンナーソーゼージの殺菌は従来線によるものがほとんであるが、ソーセージに発生するネトが表面に生育してくる微生物が主体であることを考えると、電子線による表面殺菌によってもネトを防止できる可能性がある。そこで電子線の照射効果について検討した。0.5MeVで0.8~1.0Mrad照射すれば1週間は微生物の増殖を抑制でき、殺菌効果はエネルギーが高いほど、また線量が大きいほど大きくなった。しかしエネルギーが2.0MeVで0.7Mrad以上照射すると品質の変化が認められ、この品質変化はエネルギーに依存する。また種々のエネルギーで照射した結果、ネトに関与する微生物はウインナーソーセージ表面から2~3mmまでの深さに分布していると考えられ、1.0MeVで十分な飛程が得られた。更に1.0MeVでは1.0Mradの照射しても品質の変化がみられなかったことからウインナーソーセージの表面殺菌とは1.0MeV、1.0Mradの照射が適している。
青木 章平; 渡辺 宏; 佐藤 友太郎*
日本食品工業学会誌, 21(6), p.290 - 292, 1974/06
マツタケの貯蔵性延長のため線を照射した場合の開傘遅延効果および食味への影響についてしらべた。線量は0,50,100,200kradとした。その結果、50krad程度の比較的低線量でもかなりの効果が認められた。また食品価値を大きく左右する外観、香り、味なども200kradまでの線量範囲において全く照射の影響を受けなかった。したがってマツタケの線処理は貯蔵性延長のため非常に有効な手段であると考えられる。